枯れいくままに… シニアの恋

人生の終わりを目前にしたシニアの恋物語です。

2025-01-01から1年間の記事一覧

第1章 欠陥住民住宅 1話 バカ村親子

千葉に来て、働き始めて2週間が過ぎた。仕事にも街にも少しは慣れてきた。そんなある日、美智子さんに声をかけられた。 「お兄さん、仕事の調子はどうだい?順調かい」 「ハイ、まあ… 」 曖昧な返事をすると、美智子さんが僕が片手にぶら下げるビニール袋を…

プロローグ

日本昔話じゃあるまいし、枯れ木に花が咲く事なんてないよ。きっと誰もがそう思っていた。僕だって、きっと、美智子さんだって、そう思っていた。 枯れいくままに… シニアの恋 2024年の終わりが、この世の終わりに思えた。地元を離れて辿り着いた千葉は冷た…